目次
こんな症状があるなら統合失調症かも、長期化時の問題点
①いつも誰かに監視や盗聴されている
②その幻聴が、自分に文句を言ったり、命令したりする
③いじめを受けたと訴える
④ぶつぶつと独り言を言ったりする
⑤にやにや笑うことが多い
⑥いつも不安そう、緊張している
⑦会議などの際に、人の話したことが何をいっているのか理解できない
⑧発言がまとまりがなく、自分の考えている事が伝わらない
⑨集中できずに、作業のミスが頻繁にある
⑩頭の回転が鈍くなっており、行動の能率が悪くなっている
⑪無気力なために、すべてに関心が薄れ、趣味にも興味が持てなくなる
⑫人との付き合いを避け、引きこもるようになった
⑬何もせずにゴロゴロしている
⑭身なりもかまわなくなり、入浴もしなくなった
⑮感情の動きが少ないというか、鈍くなった
⑯他人の感情や表情についての理解が苦手になった
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上記の症状は、統合失調症の早期発見のサインになります。
気になる方は、さっそく専門医を受診しましょう。
なぜなら、早期発見、早期治療ができれば効果的に治療ができる病気とされているからです。
ところが、これらの症状は誰でも経験をしたことがあるようなことなので、本人も周りも気付かずにいます。
そのため、早い段階での適切な治療を受けずにいるために、病が長期化し、その後の社会適応も難しくなることが報告されています。
この段階になると、社会からの理解がされにくくなり、何倍もの苦労を背負う事になります。
仕事を辞めなくてはいけない、人間関係が崩壊する、結婚ができない、離婚しなくてはいけない等、自分が決して望まない人生を歩むことになってしまいます。
私も、以前のブログ「こんな症状であれば、自律神経失調症かもしれません」で述べましたが、統合失調症のきっかけは25年位前になり長期化しています。
現在上記症状16個中、太字の14個が症状として残っています。
5年前に完全に体調を崩し会社を辞めてからは、いろいろなリハビリを行い、
少しずつ症状の緩和が見られ、どうにか生活を送っています。
会社にいた頃は、当然これだけの酷い症状が続いていたために、かなり生活は困窮を極めました。
例えば上記症状①②の幻聴のために、会社や自宅において大声をあげて幻聴と争ったり、幻聴が聞こえる壁やパソコンを破壊したことがあります。
幻聴の源を会社の周りの人間と判断して、周りが敵に見えてきたために、そういう態度となり、それを警戒して周りの人が恐れて近づかず、人間関係が破壊されたことも多々ありました。
症状⑦⑧は、頭の回転が鈍くなり、集中力の欠如により、人の話している事が早くて理解できない、自分の意見がまとまらないために、頻繁にあった会議での会話のやり取りができないという致命的なことになっていた時期がありました。
症状⑨⑩の集中できないがために記憶力が低下し、頭の回転が鈍ったために、相手の言ってることが覚えらない事と理解できないために、新規の仕事が覚えられずにミスをしたり、集中力不足での凡ミスをしたりしていたため、別の人に仕事が回されてしまった事もありました。
症状⑫の引きこもりは、幻聴等の原因で他人を信頼できない事と集中力の欠如のために雑音があるとすぐ集中が切れるようになっていたために、事務室で仕事ができなくなってしまいました。
症状⑮⑯においては、人間関係が破壊されて人とのやり取りや会話が無くなったために感情が動く機会が無くなり、感情が希薄になり、他人の気持ちが理解できずに、余計に人間関係を崩す、負のスパイラルになってしまいました。
等等、これまでの25年間に上げればきりがない事が繰り返されてきましたが、私は生きてきました。
結果的には、体調を崩し、入院して、会社を辞める事になり、離婚もし、子供とも別れてしまいました。
このような事は、統合失調症という病気が長期化すると、誰にでも起きる事なのです。他人ごとではありません。
統合失調症とは、
さまざまな情報や刺激に敏感になり、
多くは場面に応じた感情や思考のコントロールがうまくいかなくなります。
特徴的な症状としては、幻覚や妄想などがあり、気分や行動が影響され、日常生活に支障をきたします。
そのために本人は困難や苦痛を感じたりするため、その回復のために治療や援助を必要とする状態を指します。
日本人の約100人に1人の人がかかるといわれているほど代表的な精神疾患です。
また日本では、平成14年まで精神分裂病と呼ばれていました。
精神的に一番不安定になりやすいとされている時期である思春期から青年期の10代後半から30代での発症が特に多くみられます。
統合失調症の初期症状
初期症状は、自分で考えようとしていないのに、もしくは考えたくないのにも関わらず、次々と考えが浮かんできて他のことに集中できなくなることが挙げられます。
また、些細な物音や少し大きな音にとても敏感に反応してしまうこともあります。常に誰かに見られている気がしたり、緊張したような状態で常に気を張った状態になったりしてしまうことなども多いのです。
これらはどれも、本人にしかわからない症状であり、周りの人が気付けないことの方が多く、誤解されてしまうような時もあります。
早期発見の4つのサイン
発症のピークは10歳代後半から20歳代とされ、思春期から青年期に多い病気です。とくに思春期は、子どもから大人になっていく過程で、こころが不安定になりがちな時期です。病気のサインなのか、成長に伴う悩みなのか、見分けるのが難しい場合も多いと思います。
また、統合失調症に多い幻覚や妄想の症状は、本人には現実味があって病気だと気づきにくいので、周りの人が気づいてあげることが早期発見につながります。
以下のようなサインがいくつもあった場合には、統合失調症の疑いがありますので、専門医を受診するようにしましょう。
サイン1:幻覚妄想
- 命令する声が聞こえると言う
- 監視や盗聴を受けていると言う(実際には受けていない)
- 悪口をいわれた、いじめを受けたと訴える(現実には何も起きていない)
- ぶつぶつと独り言を言ったり、にやにや笑うことが多い
- いつも不安そうで、緊張している
サイン2:会話や行動の障害
- 話にまとまりがなく、相手の話の内容もつかめない
- 作業のミスが多い、行動の能率が悪い
サイン3:意欲の障害
- これまでの趣味や楽しみに興味がなくなった
- 人とのつきあいを避け、引きこもるようになった
- 何もせずにゴロゴロしている
- 身なりにかまわなくなり、入浴もしない
サイン4:感情の障害
- 感情の動きが少なくなる
- 他人の感情や表情についての理解が苦手になる
原因
根本的な原因はまだわかっていませんが、
脳の情報集約の不調と心理社会的なストレスなどの相互作用が関係すると考えられています。
「巣立ちの病」とも言われることがあり、思春期から青年期の自立関連のストレスがきっかけになることが多くみられます。
個体差はありますが、何か大きなきっかけがあってというよりは、毎日の生活の中でのストレスが溜まってしまい、気付いた時には限界が来てしまい発症することが多いようです。
この個体差があるとは、遺伝と性格と養育環境要因が関係しているために、個人によってストレス耐性が異なるためです。
治療方法
薬物療法と精神科リハビリテーションはセット
薬物療法の場合だと、早期に治療をスタートして適切に継続すれば、それだけ回復も早くなります。
ただし、薬をやめると再発してしまうことが多いため、リハビリテーションと同時に行うことが有効だといわれています。
また、リハビリテーションは本人だけではなく、治療者の家族など周りにもケアがあるため、より本人にも治療、さらに再発防止にも有効であると考えられています。
また、症状によっては社会から少し遠ざかって休憩する環境が必要な場合と、社会のリズムに合わせるように環境から遠ざかりすぎない方がいい場合があります。
この判断は、本人や家族にはできないので、異変を感じたときには専門機関にかかることが大切です。
統合失調症の人との接し方が重要
統合失調症の人は、幻覚を見たり幻聴を聞いたりして変わったことを言ったりすることがあります。
また、無気力で何を話しかけても答えてくれなかったり、話をしているのにほかの所に集中がいってしまったりすることがあります。
そのようなときに、注意したり、症状だからしょうがないと思ったりするのではなく、大きな反応をせず、じっくり話を聞いてあげることが重要です。
家族の場合だと、甘やかしすぎてしまうことがありますが、それはあまりいいことではありません。
小さな目標をたてたり、やるべきことを与えたりすることで一定の距離を保ち続けることが回復へつながります。
統合失調症は精神疾患の中でも、特に家族や周りの接し方が回復するポイントになります。批判したり、大げさに態度を変えたりして、刺激を与えてしまうと余計に悪化してしまいます。
統合失調症の症状はゆっくりとしか治らないので、本人のペースに合わせて長期的にあせらないことが大切です。
1人で本人と向き合うのではなく、家族や周りのみんなで協力しながら支えていくことが重要です。
私自信が会社を辞めてからの5年間に行っていたリハビリ方法
私自信が会社を辞めた後のこの5年間において試したもので、現在役に立っているリハビリ的な手法を1つ紹介させていただきます。
それは、ストレスに強くなる方法であり、具体的には、幻聴といういらつきの原因がありますが、これによって揺らいだ心を、難なく回復する方法になります。
非常に簡単にできるものなのですが、英会話の学習と同じで、繰り返しやって習慣化しなけれはいけません。習慣化しスキル化することで、無意識に発動することが重要です。時間はかかります。なぜなら私もだいぶ前から練習をしていますが、このスキル化は現在進行形であり、完全ではありませんから。確かに少々の事では、へこたれなくなりました。
当然スキル習得には個人差があって当たり前なので、気にせずやれますから大丈夫です。
このスキルの名前ですが「ライフスキル」と呼ばれています。
とても興味ぶかいものだと思いますが、詳細は、以下に示す問題点の改善案と含めて逐次報告させていただきます。
問題点
統合失調症は、早期発見・早期治療が効果的な病気です。
しかし日本は、諸外国に比べて、受診にいたるまでの期間が長いことが指摘されています。
それは、前述した初期症状の軽いものであれば、誰でも経験をしたことがあるようなことなので、本人も周りも気付くことが困難なためです。
そのため、早い段階での適切な治療を受けずにいるために、病が長期化し、その後の社会適応も難しくなることが報告されています。
このように症状が長期化してしまった患者を、どうやって社会参加を支援していくのかということが、これからの課題です。
そのためには心ない偏見を無くしていくことが重要です。
症状が長期化している患者の問題点
以下の情報は、私の実際の経験と入院時に知り得たことに基づき、
現状の問題として把握していることです。
今後何らかの情報が入り次第、追記していきたいと思います。
生活のための受給年金:
・働いたことのない人は、基礎年金となります。
標準である2級では6.5万円だけとなり、それだけでは生活できません。
そのために、生活保護にならざるを得ない状況があります。
・ある程度働いた人は障害厚生年金となります。しかしこの年金の存在は患者
に知らされておらず、患者が気づかない限り申請には至らないのが現状です。
仕事:
幻聴・幻覚の症状がある方は、世の中では認知されていないので、ほとんどの人が仕事先を見つける事が困難な状況にあります。
よって在宅ワーク等、自分の力でどうにかしようと考えている人が多いことが現状です。
生活する場所:
アパートの場合:アパートオーナー間のネットワークにより、以前の精神障害者の事件の情報が伝わっています。そのため、なかなかオーナーの承諾が得られず、アパートに住めるまでにはかなりの時間がかかります。
グループホーム:他の人達とうまくやっていける自信がない人がいます。
そのため、自分にあったグループホームが決まるまで、長い間入院している人もいます。
人間関係:
相手の感情を理解することが困難であるので、どうしても共感することが難しく、人との信頼関係は構築できなくなります。よって今までの良好な関係性も崩れる可能性があると思います。
上記4点に関して、今後どの様に改善されるべきなのかを、このサイトを通して、逐次報告していきたいと思います。
まとめ
以上より、統合失調症は、初期段階の発見であれば、早期治療効果が望めます。ところが、現実はその症状に気づかず放置してしまう事で、気づいた時には症状が悪化してしまい、長期間の治療が必要になっています。
ですから今回のブログにより「統合失調症について、始めて知った」というかたには、上記の早期発見の4つのサインをもう一度見ていただき、当てはまりそうであれば、躊躇せず、専門医に受診してください。
私の場合のように、長期治療になると大変な重荷を背負う事になりますので、それだけは避けるべきだと思います。