012 臭覚を刺激して売る
人間の感情の75%は、においによって引き起こされると推測し、マーケティングのさまざまな局面でできるだけ臭覚を活用しています。
五感の中で臭覚刺激だけが、感情の中枢である大脳辺縁系に直接伝わるので、においが鮮明な記憶を呼び起こすからです。
すべてのブランド、お店において独自のにおい(テーマフレグランス)を持つべきです。このにおいが記憶とつながるので、なじみのある商品、お店に感じるようになります。
また新商品の場合にも有効であり、何らかのにおいがあると記憶と連動し、なじみのあるものへと変えてくれる早道になります。
においは、人の情報処理の質も向上してくれます。例えばレモンは集中力と記憶力を高めます。
また、においは人の行動や消費者の意識に影響を与えます。
例えばシャンプーのにおいを改善しただけで、全く関係ない機能の部分が良くなったと感じるようなりました。例えば「泡立ちが良くなった」「すすぎがしやすくなった」とか。
ここで、においにより全く無関係な機能に影響を与える事ができることは、注目に値します。
従来の言葉による、その商品の機能を説明する顕在的な訴求ではなく、においによる潜在的な訴求ができるということは、マーケティング的にいろいろな可能性を秘めています。
ここでの臭覚ブランディングで重要なことは、一貫性と独自性です。記憶に残る独自のにおいをつくり、それを何年も続けることが重要です。
また、においによる集客マーケティングで注意すべきは、においが強すぎたり、場違いなところで使用すると、逆効果になるという事です。においは控えめにして環境との調和を考えなくてはいけません。